ARMA 2 – 無慈悲は突然に(1)

タクティカルシューターの雄「Operation Flashpoint」の流れを継承した最新作。当たり所が悪ければ即死も有りうるハードコアなバランスはそのままに、今作では架空の国家チェルナルスで熾烈な内戦が繰り広げられる。プレイヤーは偵察部隊「レーザー」の一員として戦闘に参加することになるが、ゲームの途中でとある事件が起こり、そのまま内戦に参加するか、それとも逃げ帰るかが選べる。ちなみに後者を選択するとゲームはそこで終わり、前者を選ばないと話は進まない。ゲーム中ではエロゲーライクな選択肢を迫られる場面が幾度もあり、それによって展開にも変化が生じていく。

前作はARMA:Armed Assaultという名称だったが、その続編である今作では略称が正式名称となっている。Armaとはラテン語で戦争あるいは武器という意味であり、本作の内容をそのまま表したタイトルとなった。ちなみにAlmaだと魂や心という意味になり、赤いワンピースの某幼女の名前はダブルミーニングを意図しているのではないかと思われ、「戦争(Arma)の為の強力な武器(Arma)を作り出す目的で利用された少女(Alma)の報われない魂(Alma)と軍による新たな戦争(Arma)」という風に解釈できそうだが、ARMA 2とはなんら関係ないのでよそへ置いておこう。

ARMA 2は拡張パックやアドオンが盛んにリリースされており、少しややこしいことになっている。今から全部揃えるつもりならARMA 2:Combined OperationsとARMA 2:British Armed ForcesとARMA 2:Private Military Companyの3つを購入すればOKだ。

・ARMA 2-本編。
・ARMA 2:Operation Arrowhead-スタンドアローン(ARMA 2がなくても動作する)の拡張パック。
・ARMA 2:Combined Operations-ARMA 2とOperation Arrowheadのセット。
・ARMA 2:British Armed Forces-Operation Arrowheadのアドオン。
・ARMA 2:Private Military Company-Operation Arrowheadのアドオン。

ゲーム性は今まで同様にとてもハード。移動すれば照準はガクガク揺れ、静止しなければ狙いも定まらない。当たり所が悪ければ即死もありえるし、腕や足が傷付くと射撃や移動に影響を及ぼす。遠くに見える米粒大の敵が的確に狙ってきて、気付かないうちに死んでいたりもする。無慈悲な死は突然訪れるものであり、ARMA 2はシビアなバランスを活かしてそういった戦争の理不尽さを描いている。敵よりも先に発見して、先手を打たなければまず勝てない。ゆえに索敵が非常に重要な要素となっている。ゲームの進行はじりじりとした策敵戦の趣が強く、昨今流行の弩派手な演出だとか快楽性の高いシューティングとは志向が異なっているのが特徴だ。ミッション中の目的や流れは決まっているものの、マップは広大で自由に行動ができ、敵の行動はAI任せによるところが大きく、戦闘展開は変化に富んでいる。

AIは木や遮蔽物に隠れながら索敵を行い、思考能力は優れている。策的能力も高いので部下(AI)に先行させ、プレイヤーはそのバックアップを行った方がスムーズに事が進むことも多い。プレイヤーは部隊のリーダーであり、的確に指示しながら歩を進めていく必要がある。つまり分隊指揮シミュレーションの側面もあるのだ。ただし、AIはピンポイントな命令や乗り物の操縦は得意ではなく、まだまだ物足りない部分が残り、イライラとさせられることも多々ある。自分で判断して行動するのは得意だが、人に命令されて行動するのが苦手なようだ。

キャンペーンと単発のミッションがあり、COOPでも遊べる。AIでは不可能な戦術も生身の人間同士で協力すれば可能だ。敵兵はたとえ一人でも強力な存在である為、それに打ち勝つには連携や協力が必要不可欠。シビアなゲームバランスと地味でじりじりとした展開により、ゲーム中は終始緊張感に包まれ、「これぞCOOP!」というべき協力プレイが楽しめる。

本作はCrysisに並ぶ超重量級のゲームであり、私は発売当初に購入したもののその時点では快適に動かなかった為(フラグのバグが酷かったというのもある)、今まで寝かしておかなければならなかった。先日、新しいPCに買い替え、High設定でもまともに遊べるようになり、再挑戦する気になった。一年越しでようやく遊べるようになったわけだ。Operation Arrowhead、British Armed Forces、Private Military Companyも購入したので、これからたっぷりと堪能するつもりである。

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