映画版BLAME!は

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Netflixの広告でやたらとBLAME!映画版が出てきて、劇場版とネット配信同時なんか…ということで一ヶ月無料期間あるし、登録して見てみた。

電気漁師、シボ、セーフガード、サナカンの話を再構成したオリジナルエピソード。原作同様にシボが専門用語をバリバリ喋りまくるが分かりやすく解説されているし、電気漁師目線で話が展開していくので初見でも付いていけるようになっている。原作のシーンをうまく混ぜ合わせて入れ込んでいたりするのだがそれでも印象的なシーンやキャラを全部というわけにはいかないわけで、あのシーンはないのか残念…という感じが強い。

霧亥があまりにも喋らなすぎ。「わたしは…ネット…端末…遺伝子…を…探している…ソソソ」 西部劇に出てくる強いけど寡黙な用心棒的立ち位置(登場BGMも西部劇)。時間的に余裕が無かったのは分かるが、づると霧亥の関係をもう少し描いた方が感情移入しやすかったかもしれない。原作よりもヒューマンドラマ性が強くなっていて、一般受けしやすい形に作られているのだがキャラクターに愛着を持てるまでは描ききれていない。シドニアのドラマ的手法が入っているがBLAME!の原作の良さや方向性ってシドニアとは異なるものでそこに今回は乖離がある。

パーティクル、ライティングが綺麗。シドニアの頃よりも細かい色味が表現されているように感じる。絵のクオリティの満足感は高いがサナカンの戦闘シーンはもっと躍動感が欲しい。リミテッドアニメーションの良さが活かされているところは少なく、コマ落ちしているように感じるところも多々。これならフレームレート高くしたバージョンも見てみたい。ただ、駆除系セーフガードの動きは気持ち悪くて最高に良い。序盤の電気漁師の戦闘シーンがこの映画の一番のハイライト。

登場人物の網膜越しに独自のインターフェースが表示されているがその動きが気持ち良くて、ずっと見ていられる。

BGMはミスマッチで浮いているように感じるところがいくつかあったが、SEの完成度は高い。セーフガード、シボのノイズ音が気持ち良い。

キャラデザインに萌え要素足しすぎ。シドニアとも違う方向性の絵柄。原作の電気漁師は普通に居そうな感じ、臭そうなところに実在感があったのだが劇場版は美男美女揃いで作られたモノ感が強い。霧亥の目や前髪がビジュアル系ぽくて、ここも愛着を持つのを阻害しているように思う。サナカンも萌え足しすぎ。CVはやみんもちょっと違う気がする。

うちに金くれればこれくらいは出来ますよというアピールの作品に感じた。これが海外で話題になればアニメシリーズ化なんてこともあり得るんじゃなかろうか。海外の人らの頑張り次第ですかね。シドニア完結させてくれよ。

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