Call of Juarezシリーズ4作目。前作cartelでは舞台を現代へと移したが再び西部劇の世界へ戻ってきた。主人公のサイラス・グリーブがとある酒場で過去の裏話を語るところから物語は始まり、サイラスの語りや客の会話などを挟みつつ、一つ一つのエピソードを体験していく流れ。プレイヤーは主人公になりきってプレイするというより、酒場の客の一人となって話を聞きつつプレイする形になる。本にはこういう風に書かれているが、実はこんなことがあったんだよと架空のエピソードを体験させてから、実際のエピソードを体験する場面があり、あまりゲームでは見られない表現で新鮮だ。
このシリーズの拳銃の命中率はあまり良くなく、遮蔽物に隠れつつ近づいて銃撃戦をしたり、コンセントレーションモードで一気にカタをつける傾向でタクティカルな部分が強かったが、今作ではアイアンサイト通りに銃弾が飛び、アクションシューター寄りのバランスとなっている。敵の血が激しく飛び散るのでヒット感は高く、銃撃感も十分であり、爽快感はシリーズ中最高ではないだろうか。
敵を倒した方法によって経験値が得られ、レベルアップするとスキルを覚える。スキルは拳銃・ショットガン・ライフルの三つの系統に分かれており、二丁拳銃が可能になったり、サイトを覗くと一瞬スローモになったり、弾倉が追加されたりなど効果が実感しやすいものが揃っている。純粋に敵と戦うだけのゲームモードも用意されており、アーケードゲームのようなアプローチが見られる。
おなじみのデュエルももちろん健在。動く敵に照準を合わせつつ、同時にホルダーから拳銃を抜いて早撃ちだ。
特に目新しいシステムはなく、かなりオーソドックスな仕上がりだが爽快感の高い西部劇が楽しめそう。少しやった感じでは話のテンポもよく、サクサク進めるのもこのゲームデザインにあっていて良い感じだ。今までは中途半端にタクティカルな部分があったりしたので、拳銃をバンバン撃ちまくるマカロニウエスタンなガンファイトが好きなんだぜーって人は今作を楽しめるのではなかろうか。
微妙にモデルの周りに輪郭線があり、軽いトゥーンレンダリングぽい絵柄になっている。それにより一つ一つのモデルがより強調されているように感じる。