Arma 3 Alpha – 堅実な前進(1)

Alphaには歩兵・スキューバ・車両・ヘリの基本的な4つのミッション、COOP可能な昼と夜の2つのミッション、エディターが利用できる。すでに島まるまる一つが完成されており、エディターで遊ぶことができるのでAlphaと言えども普通のゲームに比べて遊びごたえのある内容だと言えるのではないだろうか。

Arma 2のマップは無駄にだだっ広く、本編では有効活用されずにDayzでフル活用されていたくらいだったが、今回の島は規模は狭いがその分密度は高そうである。Arma 2はどんよりとした風景で枯れた色合いの絵作りだったが、今回はカラッとした爽快なイメージでArma 1を思い出す。

AIの居ないマップなら60fps以上出るがAIが動いているとfpsが半分になり、相変わらずAIの負荷が大きい。いずれのシングルミッションもVery Highで30fps程度出ており、Arma 2の初期よりも軽快な印象だ。2時間ほど遊んでみたが強制終了もなく、意外に動作も安定している。

もっさりした挙動がOFP/Armaの持ち味だったが、今回は一般的なFPSに近くなっている。デフォルトで照準と視点が一致するようになり（前まで視点移動するまでに遊びの部分があった）、マグチェンジや乗り越えの挙動なども引っかかるような感じがなくなり、スムーズになっている。走り方も勢いがあり、ドタバタした感じが弱まっており、息切れしても照準が揺れない。Alphaだから敢えてこういう設定にしているのかもしれないが、ここらへんは思い切った変更だと感じる。重みのある銃声や銃声の響き方に反響は良い出来で、リコイルもちゃんと行われるので撃っている感は味わえる。

グラフィックはArma 2と比べて劇的という感じではないが、高解像度なテクスチャのお陰で画面はよりシャープに、ライティングやポストプロセスの効果はより自然になったと感じる。特にArma 2では夜間の明かりが安っぽい表現だったが、今作では暗闇でのぼんやりとした明かりの表現が再現されている。また、地味だがAIのアニメーションもArma 2の時よりもスムーズだ。

スキューバのミッションは単身で海に浮かぶマインちゃんを解除して敵を殲滅後、ロケランを奪ってヘリを撃退するというアグレッシブな内容。今回、搭載されたスキューバの要素は確かに泳げるようになったけど・・・「で？」という印象が強い。これを上手く料理する方法はあるのか。

従来通り、死体からはルートが可能。前作までGキーでGearだったが、今回からIキーで行われる。Gキーはグレネードに変更になったので注意されたし。Gearメニューは少し変わったものの相変わらず使いづらい。服装やヘルメットの項目もあり、変装のシステムはミッションで活用できそうだ。余談だが味方と敵の服装が似すぎていて誤射しやすい。

ヘリはオートホバーを入れていれば安定し、雑な方向転換でも態勢が崩れることはなくなった。Arma 2のヘリもTake On Helicoptersに比べればライトな出来だったが、今作はそれよりもライトと言えそうだ。ヘリや車で障害物にぶつかるとボインボインとボールのように跳ねるのは相変わらずでその辺は期待できそうにない。