Haze – お前も洗脳してやろうか(クリア)

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「PCで出ていないゲームをCOOPしてみたいね」ということでZ.O.EさんとHazeで遊ぶ。クリアまでは6時間ほどかかった。噂に聞くとおり、可もなく不可もなくという感じでオーソドックスで無難な仕上がり。シングルなら途中で投げ出し、クリアしていなかっただろう。

主人公は傭兵組織の兵士であり、身体能力を向上させるネクターを使用しながら反乱軍の鎮圧を行っている。しかし、反乱軍を追っていくうちに政府や組織の思想、自分の行いに段々疑問を持ち始めるというストーリー。 傭兵組織の人間がいかにもアメリカンでマッチョ文化的に描かれていて、ノリにイマイチ付いて行きづらいのだが、そういう空気に馴染めない違和感が中盤からの寝返りに活かされている。 テーマはいわゆるディストピアもので使い古された題材ではあるものの、ゲーム中で主義主張がはっきりと分かりやすく提示され、最後まで皮肉をしっかり込めている。体制派、反体制派は表裏一体の存在であり、体制派の構造を破壊したからといってすべてがハッピーに解決するとは限らず、前轍を踏む可能性もあるという結末は評価したいところ。

そうしたメッセージを描くためにカットシーンがかなり多く、その上長いのだがCOOPでも飛ばすことができない為、ややイライラさせられる部分があった。ただし、チェックポイントは細かく区切られており、同じカットシーンを二度見ることもなく進められる点は良い。

まず主人公は傭兵部隊の一員(トルーパー)として戦うことになる。トルーパーの最大の特徴はネクターを使えること。ネクターを使用すると敵が光り輝いて位置が特定しやすくなり、移動速度が向上する。ネクターは6つ所持していて、使うと自動で補充されたり、仲間に分けてもらえる。ただし、一度にネクターを大量に使用して、ネクターゲージが上限に達すると異常が発生し、銃を勝手に乱射してしまう暴走状態と化す。他のトルーパー達も暴走状態になることがあり、暴走状態に陥ると仲間を攻撃し始める。

反乱軍に変わってからはネクターは使用できなくなり、ズーム機能やヘルスゲージの表示もなくなる。ダメージをくらうと画面が赤く染まるものの、ヘルスゲージの表示が無くなるとヘルス管理がやりづらくなる。ただし、反乱軍は瀕死になると死んだふりをすることができて、これで敵を欺ける。また、ネクターグレネードを作ることができて、これをトルーパーに使用すると暴走状態に変化させ、同士討ちを狙いやすくなる。同士討ちの要素はこれまでのFPSでもあったが、ここまでシステムに深く組み込んだものはなく、なおかつストーリーにもきちんと関連しており、このゲームの数少ない特徴になっている。

自動回復の速度は早いものの弾を数発くらうと瀕死、近距離でショットガンをくらうと即死し、無闇矢鱈に突っ込むと死にやすい。COOPでは相手を□ボタンで何度も蘇生でき、デスペナルティもないのでCOOPでの難易度は低めとなっている。しかしながら、私はPS3のパッドの操作に慣れておらず、序盤は照準合わせにもどかしさを感じる部分もあった。オプションに照準の大きさやボタンの変更、オートエイムの無効化などは用意されているものの、照準の感度が変更できないのはどうかと思う。デフォの早さは私にはゆっくりに感じられ、操作のもどかしさに拍車をかける結果になった。

武器はハンドガン、アサルトライフル、ショットガン、ロケラン、スナイパーライフル、火炎放射器でオーソドックスなものが揃っている。火炎放射器は射程距離が短いものの、一度敵を燃やせばほぼ死亡する為、かなり強力。その分、登場する機会が少ないのが残念なところだ。マウス操作では火炎放射器なんてネタ武器にしかならないが、操作に難のあるパッドではこういう武器にも存在価値があるのだと感じた。

上部に目的地の方角が表示されるが、高低差は示されない為、分かりづらいところが多い。ミスリードするようなところもあり、最近のゲームにしては不親切。

ロケーションの種類は多かったが、ゲームプレイ自体は代わり映えがなく、おまけにどこかでみたようなありきたりな古臭い展開ばかりで単調な感じが否めなかった。ただ、B級路線のありがちなパターンが好みな人は結構楽しめるのではないかと思う。元々900円程度で購入したし、致命的に悪いところもなく(特別良いところもなかったが)、悪くはないCOOPタイトルだった。

コメント

  1. ネクターって美味しいですよね

  2. あの濃さが苦手だったりします。

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