RoboCop: Rogue City – マイルド表現の版権ゲーム(Demo)

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映画ロボコップを題材にしたFPS。主人公マーフィー(ロボコップ)となって、犯罪者を摘発していく。ロボコップ2の後が舞台となっているがゲームではそもそもの舞台背景やロボコップとはなんぞという説明は省かれている。

サッチャー、レーガン、中曽根が国のトップとなり、各国が新自由主義へと走り、公営から民営化、政府の店じまいが行われた80年代。国家を切り売りして、売国する首相が保守と呼ばれた。ロボコップはそうした時代背景の元、政府は責任放棄して警察が民営化され、富裕層と貧困層の二極化が進み、分断が進んだ世界が舞台となっている。

警察官のマーフィーは犯罪者になぶり殺され、警察を運営しているオムニ社によってロボコップに改造。昔の記憶を思い出しながら犯罪者と戦うことになる。このデモ版ではこういった背景が描かれていないので初見の人だと楽しみづらいと思う。

このデモではサブクエストなども用意されており、2時間ほど遊べる内容になっている。自由に街の中を歩き回ってサブクエストや住民を観察するのもよし、メインクエストのみを進めるのもよし。

違法駐車の切符を切ったり、困っている人を助けたりすると経験値を入手してスキルを上げられる。住民とのやりとりでは選択肢もあり、法に則って対処するか、譲歩するかも選択可能。

メイン武器はお馴染みのオート9。敵の武器を拾って、銃を一つだけ所持することもできる。オート9は弾薬無限なので打ち放題。敵からもらった武器の弾数はきちんと拾わないと増えない。同じ武器なら触れるだけで弾薬を拾えても良かったと思うのだが。

敵の射撃は雑、その上ロボコップは打たれ強い。映画のようにズッシズッシと前面に出て、敵を撃ち殺していくゲームバランスとなっている。映画の再現としてはこれが正しいと思うが、FPSとしてこれは面白いんだろうかと疑問が浮かぶ。ロールプレイングとしてはアリ、シューターとしては微妙。良くも悪くも昔の懐かしい版権ゲームといったところ。

数か月前に発表動画を見た時は、破壊可能なオブジェクトが多くて派手な特殊効果が目を惹き、F.E.A.R.のようなFPSかしらと期待を持った。しかし、シューターとしては方向性が異なる作品だった。

そして、原作の露悪的でグロテスクな表現もマイルドになっている。小さな頃にロボコップを見て、マーフィーが惨殺されるシーンにショックを受けたのだが、このデモ版ではそういうシーンは見当たらない。

ただ、ロボコップのコミカルなところやギャグ的な部分は再現されており、そうしたシーンが好きな映画ファン向けに作られたゲームなのかもしれない。発表動画を見て結構期待していたのだが、グロテスクでもなければシューターとしても微妙ということで多分買わない。

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