Risen – 装い新たに蘇ったGothic

オープンエンド系RPG「Gothic」シリーズを開発してきたPiranha Bytesの新作RPG。販売元へGothicの版権が移った為、名前を変更し、世界観は一から作り直しているものの、Gothicの雰囲気やシステムをしっかり引き継いだ作品となっている。

物語は主人公の乗っていた船が難破し、とある島へ流れ着いたところから始まり、その島の三つの勢力と協力しながら、世界で巻き起こっている異変の謎に迫っていくことになる。主人公の人物像や背景は描かれていない為、プレイヤーは主人公と同じ目線から物語を進めることができるが、容姿は一切変更できない。序盤は何も分からない手探り状態で進めていくことになり、引きが弱い感じは否めないが、物語が進むに連れて展開が加速していき、グイグイと惹きこまれていく。

三つの勢力のどこに加担するかでクエストの内容や育成方針が変わってくる。魔法の習得にも関わってくるため、選択は慎重に行ないたいところだ。スキルは武器、開錠、窃盗、魔法、鍛冶、錬金術などがあり、どれを上げていくかが重要。先に武器スキルを覚えておけば戦闘は楽になるが、開錠ができないと宝箱を得られないし、窃盗ができないと重要なアイテムを盗めないので余分なお金が必要になる。かといってまんべんなく上げると中途半端。詰まる所、どこで楽して、どこで苦労するかだ。ポイントに余裕のない序盤~中盤は二律背反で悩まされることだろう。

オープンワールド系のRPGであり、初めから大部分の場所へ行くことができる。島は横方向にはそれほど大きくないものの、高低差のある作りとなっており、実際よりも広く感じさせる。様々な場所にお宝が隠されており、これを見つけるのが楽しくて、ついつい探索してしまうわけだ。Chapter 1&2は島の探索、Chapter 3&4はダンジョン探索が中心となる。ダンジョンには罠が仕掛けられており、侵入者を頑なに拒もうとする。往年のダンジョンRPGを彷彿とさせることだろう。罠やパズル要素は程良い難易度で、戦闘の小休止として働いている。

戦闘はアクション性の高いものとなっており、読みや間合いの駆け引きが重要。そこらへんの野獣がやたらと強く、バックステップや防御を駆使して攻撃を避けたり、パワーアタックでこちらの態勢を崩してくる。いくら強い武器を装備しても、相手に攻撃を当てられなければ意味はないのだ。操作もおぼつかない序盤はヒイヒイと言わされることだろう。

しかし、敵の特徴を観察し、コツを掴んでくればノーダメージで倒すことも夢ではない。デタラメに攻撃を繰り出すのではなく、相手の動きを読むのが重要なのだ。プレイヤーの腕が戦闘に大きく反映されるようになっている。このゲームは防御力がなかなか上がらない仕様の為、結構進んでいても最初に出てきた野獣が脅威であり、探索中は常に息の抜けない緊張感が続く。

クエストはログの画面に分かりやすく記録されていき、どこへ行けばいいかはマーカーで分かる。操作説明のチュートリアルも用意されており、Gothicシリーズに比べて、今作は初心者に優しい。

これはGothicの伝統といえば伝統なのだが、装備品の種類が少ない。様々な装備を入手して喜んだり、色んな装備に着せ替えできるような収集要素に乏しく、長い間、同じものを身につけることになる。収集要素は期待しない方がいいだろう。

また、同じ顔のキャラが多く、使い回しが気になる。特に女性キャラは重要な人物の顔が重複していたりして、萎えてしまった。

ドイツの職人たちが作り上げた異国情緒たっぷりのシングルRPG

戦闘は理不尽なハメがなくなり、駆け引き性の高いものに仕上がっている。マップは密度が濃く、隅々まで探索しようとすると、かなりの時間を費やせるボリューム。また、目立ったバグはなく、クエスト内容にはまとまりがあり、これまでのPiranha Bytesの中では一番完成度の高いものになっていると思う。世界観はGothicから一新しているので、シリーズ未プレイでも問題なく入り込めるだろう。

●Risen 日記

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