Deadly Tide – クイックタイムイベントの連続

マイクロソフトがPCゲームに力を入れていた頃の作品。日本語版は吹き替えとなっており、戸谷公次さんや寺瀬今日子さんなど聞き馴染みのある声優さんが声を当てている。

宇宙から水棲エイリアンがやってきて、地球の深海に住み着き、海の面積を広げていく。侵攻を阻止するために地球海洋同盟（EOA）が立ち上がり、エイリアンを壊滅させるというストーリーになっている。

ゲーム内容はアーケードのガンシューティングやアトラクションゲームに近い。プリレンダリングCGのムービー画面に敵が現れ、カーソルを合わせて銃撃する。ギャラクシアン3やガンコンゲームを想像すると分かりやすいだろう。

フライトモード、パノラマモードの二つのモードがある。フライトモードは画面が自動的に移動し、疾走感のあるプレイが楽しめる。一方、パノラマモードは画面の移動が停止し、その場を360°見渡しながら敵を迎撃していく。どちらのモードでも自分で移動はできない。ゲーム中はこの二つのモードが繰り返される。

水中ではハイドロファイターに乗りながら戦い、沈没船内ではアクアティックコンバットスーツを装着して探索していく。操作方法は特に変わらない。前者は深海の恐怖、後者は閉塞的な恐怖感があり、水恐怖症の方はいや～んな感じを味わえるだろう。

体力（シールド）は自動回復方式となっている。現れた敵を早く倒し、連続ダメージを受けないことが重要。自弾は無限だが、連射するとすぐにオーバーヒートしてしまうため、的確な射撃が求められる。ハイドロファイターは魚雷、アクアティックコンバットスーツは手榴弾を持っているが、こちらは弾数が限られているのでなるべく重要な場面で使うようにしたい。

体力がなくなるとゲームオーバーになり、前のシーンからやり直しとなる。シーンのスパンは短いので、やり直しのウンザリ感は少ないのが幸いだ。基本的に覚えゲーなので何度かやれば打開できるはず。もしくは途中で難易度変更が可能なので下げるのも一つの手だろう。

ゲームオーバーは体力がなくなる他に、イベントを失敗した時にも起こる。たとえば、上から船の残骸が降ってくるシーンで、時間内に扉を壊すことができなければ残骸の下敷きになり、ゲームオーバーになってしまう。

操作デバイスはマウスとジョイスティックに対応。私はCyborg Evoを押入れから引っ張り出し、使用している。やはり、こういうタイプのゲームはジョイスティックで操作した方がそれっぽい雰囲気が出る。マウスで操作すると味気なかったが、ジョイスティックを使うと射撃の面白さが増した。

ただ、マウスに比べると命中率は落ちるため、難易度が上昇してしまうのが難点か。そもそもCyborg Evoはフライトシミュレータ向きで、シューティングには向いていないというのもある。

PCでこういうタイプのゲームに触れたことがほとんどなかったため、新鮮な気持ちで遊べている。プリレンダリングCGムービーには、こういう使い方もあるのだと感心させられた。ボタン押しのしょうもないクイックタイムイベントを取り入れたゲームよりも、よっぽどゲームらしい楽しさを実現している。

タイプとしてはFPSの乗り物シーンに似ているのだが、本作では視点固定シーンを盛り込むことで迫力のある展開を演出し、ハイスピードな疾走感を表現していて、なおかつ自分で機体を操作しているような一体感があるのが異なる点だろうか。乗り物ゲーのBlackSite: Area 51が退屈だったのは、移動が遅く、展開が単調で乗り物に乗らされている感じが強かったのが原因ではないかと思う。

現在、CD2枚目。短めと聞いているので、今日には終わりそうか。ちなみにCDからデータを読み込むので、ハードディスクにインストールする必要はない。