FPS UnKnown >> PCゲーム感想 >> The Chronicles of Riddick:Escape From Butcher Bay 感想
The Chronicles of Riddick:Escape From Butcher Bay (2004 - Starbreeze Studios)
版権ゲームのお手本。シネマゲームとはかくあるべき
(※余談:The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athenaの中にリメイクされた本作が収録されている。今回の感想に使っている画像はすべてリメイク版なので注意してほしい)The Chronicles of Riddick:Escape From Butcher BayはSF映画「ピッチブラック(2000)」、SF映画「リディック(2004)」の主人公「リチャード・B・リディック」が活躍するステルスアクションFPSだ。本作ではゲームだけのオリジナルストーリーが展開されている。
お尋ね者のリディックは、賞金稼ぎのジョンズに捕まり、監獄Butcher Bayへと連行される。Butcher Bayは高度なセキュリティに守られた難攻不落の監獄。リディックは持ち前の勘と悪運を活かして、Butcher Bayから脱獄を図る―――。
リディックとジョンズは、ルパンと銭形のようなカンケー。 |
Butcher BayではDNA登録した者でなければ銃を所持できない。DNA登録をしていない者が銃に触れると、銃そのものが感電するように作られている。基本的に看守はDNA登録をしているが、囚人はDNA登録をさせてもらえない。つまり、看守たちは銃を自由に扱えるが、囚人は銃を扱えないのだ。本作ではこのセキュリティシステムにより、独特の緊張感や囚人体験を上手く表現している。
リディックもDNA登録していないため、銃を扱えない。では、銃を持った看守にどうやって対抗するのかといえば、周囲の環境を活用するのだ。暗闇や物陰に隠れながらコソコソと移動し、看守の不意を突いて暗殺する。そうして道を切り開いていくのがリディックのやり方だ。本作はステルス性の強いゲームで、素手か近接武器で戦う場所が多い。
タイミングが重要だよ。 |
中盤でリディックは猫のような暗視眼(Eyeshine)を獲得し、暗闇でも目が利くようになる。普通ならライトなしでは歩けない暗闇でも、リディックならおちゃこのさいさいで移動が可能だ。
大抵のライトは破壊できるようになっており、意図的に暗闇が作れる。そうすればリディックの本領発揮だ。気分は獲物を狙うハンター気分。敵の背後に回り、ガツンと一発くらわせてやろう。ただし、ライトを持っている敵には注意が必要だ。
暗闇ならコッチのもの。 |
ステルス性の強いゲームだと前述したが、 ステルス一本調子ではないのがリディックの素晴らしい点だ。本作には銃をバリバリ撃つ場面もあれば、ライオットガード(パワードスーツ)に搭乗して戦う場面もあり、素手で格闘する場面やモンスターと戦う場面や変装する場面、囚人の頼み事を解決していくアドベンチャーパートなど、様々な要素が盛り込まれている。
ステルス一本調子ではだんだん疲れてしまうし、いつか緊張感に慣れてしまうだろう。だが、適度に緊張感を緩和していくことで、緊張感を効果的に味わわせることができる。本作は緊張と緩和のバランスコントロール、緩急の付け方が大変うまい。ゲームパートがバラエティ豊かに用意されていて飽きさせず、また主軸のステルス戦を引き立てる役目にも繋がっている。
また、物語展開も目まぐるしく変わっていき、どんどん新たな展開へと移っていく。ピッチブラックや映画版リディックにも決して劣らない展開が用意されていて、次へ次へと自然に進めたくなるのだ。
一難去って、また一難。 |
良作ステルスFPS。リディック好きならマストバイ!
まさにシネマゲームのお手本。たかが版権ゲームと侮るなかれ。ステルス系のFPSが好きな人は、きっと楽しめる逸品だ。もちろん、リディック(ヴィン・ディーゼル)が好きな人は必ずプレイするべきである。
・これまでの日記
2009年4月21日 The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena - ビューティフォー
2009年4月21日 The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena - にゃんこアサシン
2009年4月19日 The Chronicles of Riddick: Assault on Dark Athena - 今回もタイトル長し
2009年4月25日 記