Dungeons of Dredmor – 風来の眉毛(1)

この記事は約5分で読めます。

・Dungeons of Dredmor

異常に眉毛が太い男がダンジョンの最下層を目指して戦うターン制のローグライクゲーム。主人公は固定でエディットはできないようになっている。難易度はイージー、ノーマル、ハードの3つで、死んだ場合にセーブデータを消去するか否かの設定もある。ベテランのローグライクユーザーなら死んだ場合はセーブデータ消去するようにすればいいだろうし、初心者なら消去しない設定にして徐々に慣れていくのもいいだろう。

ローグライクにしては珍しく、スキルを採用しており、ゲームを始める前に好きなスキルを7つ選ぶことができる。スキルは武器の扱い、魔法、罠解除、暗殺、回避向上、防御向上、製作、錬金などなど、全部で36種類。ゲームの途中で新たに別のスキルを習得することはできない為、初めの選択が肝心だ。ただ、一度使ってみないと効果がよく分からないものが多いので、最初は色々な組み合わせを試した方がいいだろう。組み合わせによって戦術が変わり、敢えてマゾなスキル構成にして挑戦するなどの楽しみもある。

敵を倒したり、扉を開けたり、罠を解除したりすると経験値がもらえる。レベルが上がると習得しているスキルのレベルを上げることができて、それで能力が向上したり、魔法の場合は新たな魔法を使うことができるようになる。どのスキルもレベルが上がるとその効果が実感しやすくなっており、毎回レベルアップが待ち遠しい。ちなみにステータスはレベルアップに伴い自動で上がる。

ゲーム進行はターン制で、主人公が一回行動すればモンスターも一回行動する。移動や向きは4方向のみで、斜め攻撃や斜め移動の概念はない。アイテムの移動や攻撃の選択はマウスで操作しないといけないが、移動はWASDに対応しており、ショートカットキーもあるのでマウスの操作量は軽減される。

HPは歩くことで回復し、食料を食べることで回復量が増す(基本的に食料を食べた瞬間にHPは回復しない。一部のアイテムだけ即回復効果有り)。MPも歩くことで回復し、飲料を飲むことで回復量が増す。食料や飲料は種類が多く、回復にはあまり困ることはない。前述したように4方向にしか移動できない為、モンスターの誘導が簡単で戦闘中でも楽に回復ができる。マップ内は扉で仕切られているが、敵は扉を開けることができないので、これを利用すればさらに回復が容易に行える。

また、空腹や飢えの概念がなく、自由に歩き回れる。基本的にローグライクでは空腹や飢えを取り入れることで、移動による回復に代償を与えているがこのゲームにはそういったペナルティがない。この辺のバランスはローグライクというよりもハックアンドスラッシュ的だ。それに敵は空を飛んでいたり、たまに属性攻撃を繰り出してくるぐらいの個別差しかなく、不思議のダンジョンのように敵毎に特徴が用意されていない。初見の敵でも難なく対処が可能だ。そのため戦闘のパズル性はローグライクに比べて高くなく、ガチでぶつかり合うハックアンドスラッシュの展開に近い。

鉄床や錬金道具を手にれたら鉱石やポーションなどの素材を合成して、アイテムを製作できる。製作したアイテムは持っていたら役に立つという程度で必須というわけではない。素材はインベントリをかなり圧迫するので、製作スキルを取るかは個人の好みだ。

階層毎に必ず店が用意されていて、ここでアイテムを売買できる。店主の豚さんにアイテムをドラッグすると売ることができる。不要なアイテムはまとめて売って、そのお金でアイテムを購入したり、自動販売機で食料を買うといいだろう。ちなみに店主は魔法などで攻撃することもできるが、攻撃した瞬間に敵対関係となり、襲ってくる。かなり強いので序盤はうっかりミスして魔法をぶつけたりしないようにしよう。

世界観は一応ファンタジーが基調となっているが、スチームパンクやSF的な要素も混在し、メタ(D&Dや***bandなど)なネタが随所に盛り込まれている。良い意味で素人の悪ふざけ的なカオスな世界観はいかにもローグライクというかネットハック的ではあるが、純粋なファンタジー世界が好きな人は嫌悪感を抱くかもしれない。そういったネタを個性と捉えることができて、むぎちゃんのたくあんにも抵抗がないなら大丈夫だ。

見た目がそれほど好みではなく、あまり期待せずに購入したのだがダラダラと長時間遊んでしまった。ローグライクとハックアンドスラッシュを良い具合に融合したゲームバランスは新鮮で、しっかり差別化ができている。ローグライクよりも取っ付きやすく、初心者向けのバランスであり、ローグライクのあの難しさが苦手な人でも楽しめるかもしれない。あとは価格が$4.99(今なら10%OFFで$4.49)で大変良心的であり、開発者の姿勢も気に入った。というのも、開発者は10ドル以上での販売も考えていたが熟考の結果、4.99ドルが適性と判断したようだ。それに対してユーザーからは「有り難いが5ドルなんて頭イカれてるんじゃないのか?」「俺は20ドルでも買うぜ」「15ドルが適正だろJK」なんて声が上がっている。


・スキル構成はなにがおすすめか?

とりあえず武器スキルは必ず一つ覚える。あとは遠距離攻撃もしたいならThrownかArchery。

肉弾戦タイプならMaster of Arms(防御アップ)・Bercerker Rage(攻撃アップ)・Assasination(クリティカル発動)辺りが有効、魔法使いならArtful Dodgerで回避を強化。

魔法は範囲攻撃可能なPromethean Magicが頭一つ飛び抜けて使いやすい。Lv2のRune of Explodingは地雷タイプなので敵に踏ませる必要があるが燃焼によるスリップダメージが強く、Lv4のObvious Fireballは好きなところに炎をばらまけてこれで集団戦も楽勝。これさえ覚えておけばMonster Zoo(敵がギッチリ詰まっている部屋の事)対策はバッチリ。逆に範囲攻撃ができないとMonster Zooの作業感が半端ない。退屈すぎて戦っている途中で眠くなってくる。あと魔法を使うならMagic Trainingで強化しておくと効果的。それとBlood Mageを覚えれば敵を倒す毎にMPが回復し、Ley Walkerを覚えれば自動回復量が上がり、魔法が連発可能になる。

肉弾戦タイプならViking Wizardryで攻撃補助が無難か。

罠を回避するためにPerceptionがあると助かる。ロックピックを作成可能なBarglaryは序盤で役立つが、ロックピックが余る自信があるなら選ぶ必要ないかも。製作スキルはお好みで。

タイトルとURLをコピーしました