Farming Simulator 2011 – エンジン音はそよ風と共に(0)

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トラクターやコンバインを使った農作業が楽しめる農業シミュレーター。チュートリアル用のミッションがしっかり用意されているので、とりあえずここで欧州式農業の基礎知識を身につけるのがベターだろう。

キャリアモードはトラクターやコンバインなどの最低限の機械を持った状態で始まり、これを使って穀物を育てて売却し、資金を貯めて性能の高い機械や酪農用の設備を揃えていく。特に目標はなく、何をするかは各々に任せられるが、一応ゲーム内に実績機能があるのでこれを指針にするのも良いだろう。

どうも主人公はこの島の地主らしく、農地はすべて自分のもののようだ。とりあえずトラクターにCultivatorを連結して農地を耕した後、今度はSeederを連結して種を補給し、農地に種を撒けば後は一日ほど経てば芽が出てくる。Plowでも耕せるが、Plowの場合は農地以外の場所もワイルドに掘り起こすので、普段はCultivatorを使うのが無難だ。

穀物が実ったらコンバインに刈り取り機を連結して、あとは刈り取るだけ。コンバインで回収した穀物はトレーラーに移して、サイロに溜めておくか、工場や港に売りに行く。穀物の価格は一日毎に変動し、工場や港でも価格が異なる。高値になるまでサイロに溜め込んでおくのが賢い。

農作業以外の楽しみとしてボトル集めがある。この島には100個のボトルが散らばっており、ボトルを回収する毎に街での評判が高まり、機械の価格が安くなったり、穀物の売価が高くなったりするメリットがある。島は農地だけではなく、観光地的な場所も存在するので、農業に疲れたら観光のついでにボトルを探すの一興だ。何事もメリットがないとやりたくない性分の私としては、ボトル集めという目的があることで観光する気になるので、些細なことながらこういう要素は有り難い。

○Agricultural Simulator 2011と比較

AS2011は始めから大金を持っているが、FS2011では5000ドル弱しか持っていない。畜産天国のAS2011と違って、FS2011は穀物で資金を稼いでいくゲームデザインになっていて、少しずつステップアップが体験できる。穀物でまともに資金が稼げるので農作業に対するやる気も高まるというものだ。AS2011は初めからある程度自由にできる放任主義的なスタイルだが、FS2011は初めが制限されている分、「良い設備を整えたり、酪農をするために農業をしよう!」と目的が掴みやすい。

AS2011の車両はズッシリと重い感じで、ブレーキの反動や旋回もそれっぽい挙動だが、FS2011はアクションレースゲームのようなカジュアルな操作感で軽い印象を与える。AS2011は車両で機具を踏むと、機具が地面に埋まったり、空中を飛び回り、回収できなくなることがよくあるが、FS2011ではそういうことは起こりにくく、仮にスタックしたとしても機械を初期位置に戻す機能があるので困らない。

AS2011では農地以外の場所を耕したりすると機具が損傷していき、修理するには費用がかかる。一方、FS2011ではPlowならどこでも掘り起こすことができ、損傷の要素はなく、緊張感に欠ける。

AS2011の農作業は「掘り起こし→肥撒き→耕耘→種撒き→(農薬)→刈り取り」だが、FS2011は「耕耘→種撒き→(農薬)→刈り取り」で短め。AS2011は小さな農地でも一連の作業で2時間ほどかかるが、FS2011は車両の速度が早く、作業工程も少ない為サクサクと進む。

AS2011の街並みの作り込みは荒く、車は走っているが人は居ない。FS2011の街はそれらしい作りで、車が道路を通ったり、船が川を渡っていたり、人が歩いていたりする。

AS2011では雇用者にパラメータが用意されており、管理メニューから指示が行え、きっちりと与えられた仕事を行う。FS2011は雇用者のパラメータはなく、プレイヤーがトラクターに乗って農地まで行き、そこで雇用ボタンを押すと自動で作業してくれる仕組み。雇用すると数秒毎に1ドルずつ減っていくが、何かのきっかけで作業を中断してサボタージュすることが多く、頻繁にチェックしないといけない。

○一長一短

AS2011、FS2011共に良いと感じるところもあれば悪いと感じるところもある。若干、方向性が異なり、優劣をつけるのは難しい。個人的にはAS2011の操作性の方が好みだが、システム的にはFS2011の方が肌に合うといった感じか。

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