Demon’s Souls – 出鼻を挫かれるRPG(2)

この記事は約3分で読めます。

神殿に仕える騎士の私はボーレタリア王国の凶報を聞き、中心地の楔の神殿を目指していた。楔の神殿への道も濃霧に覆われており、デーモンの眷属や堕ちた戦士たちが生きた魂を求めて、襲いかかってくる。強国として知られるボーレタリアの戦士たちは手強く、決して油断はできない。ほんの一時の気の緩みが形勢逆転に繋がってしまうのだ。

石造りの部屋を抜けると、そこには三つ目の巨大なデーモンが居た。一目見ただけでこの状況がいかに危険かを理解する。右手に握られた斧の一撃をくらえば重傷は確実。いや命を落とす。しかし、すでに入り口は見えない力によって閉ざされ、後戻りはできない。腹を決めるしかなさそうだ。

デーモンが斧を振り下ろすタイミングに合わせて、横っ飛びをし、回避する。そして、すかさず一撃を叩き込んだ。だが、まったくといって言いほどダメージを与えられず、怯みもしない。次の瞬間にはデーモンが攻撃を繰りだそうとしていた。懐に入り込み過ぎた結果、攻撃を避けられず、強力な一撃をまともにくらってしまう。体中が引き裂かれるような痛みを感じながら、次第に意識が遠のいていく。私の旅ももはやこれまでか・・・。

再び目を開けると楔の神殿と思われる場所に居た。先程の戦いは一体なんだったのか。現実だったはずだが、あの時の痛みは感じない。しかも、体全体にはオーラが漂っている。

神殿に暮らす人々に話を聞くと、真実が見えてきた。私は確かに死んだが、彷徨う魂として再起したようだ。デーモンに対する強い思いがそうさせたのか。詳しいことは分からないが、とにかくこの状態で戦いを続けるしかない。それがきっと私の使命のはずだから。そして、戦士から目的の場所へ瞬時に移動できる要石のことを聞き、ボーレタリア王城へと向かったのだった。

城の入り口は閉ざされており、まずはここを開けるのが先決だ。左の脇道から塔を登っていく。ここは足場が悪く、油断していたら谷底に真っ逆さまだ。また、辺りは薄暗く、心もとない明かりしかない。いやらしい場所で敵が待ち伏せしており、慎重に進まざるを得ない。

一番上まで登った先には赤い目の騎士が待ち受けていた。そこには冒険者のメッセージが残されており、警告をしている。いまの私で太刀打ちできるだろうか。不安に駆られ、別の道を捜すことにした。ここはまた後で訪れることにしよう。

左の道では青い騎士が待っていた。やつも強力な一撃を繰り出すが、しっかり目視して回避し、そこを攻撃すれば問題はない。やつは危険な状況に陥り、回復を試みようとするが、その瞬間に攻撃を叩き込み、決着が着いた。

奥へ進むと奴隷兵に囲まれた人間を発見する。彼は助けを求めているようだが、果たしてこれは罠なのか。ダンジョンを彷徨う私の心はすでに疑心暗鬼に陥っていた。

しかし、彼の言葉を信じて、助けてみることにした。奴隷兵など私の敵ではない。敵を殲滅すると彼は感謝の言葉を伝え、望遠鏡を差し出し、去っていった。それにしても彼は良い装備をしていた。正直なところ、後ろから襲ってしまおうかと欲望に駆られたのは事実だ。

さらに通路を進んでいくと、ドラゴンが飛んできた。ドラゴンの炎で兵士たちは瞬く間に消し炭にされていく。あれに襲われたら私もひとたまりもないだろう。ここは一先ず後回しにして、別の道を探す。

すると、ドラゴンの住処にやってきた。そこにはお宝がいくつも落ちており、私を誘う。欲望に負けた私はドラゴンの隙を見て、お宝へと近付いた。すると、別のドラゴンの尻尾で攻撃され、それが致命傷となり、命を落とした。

目を開けると、再び楔の神殿。何度繰り返せば、魂は解放されるのか。私の旅はまだ始まったばかりだ。

タイトルとURLをコピーしました