The Void – 大量消費時代の幕開け(3)

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シスターの好感度を2まで上げ、すべてのChamberにアクセスできるようになった。サイクル毎にどこかの鉱山で必ず2・3種類のColorを100ぐらい発掘できる。それを木に塗りつければ約2倍のColorを取得できるので、Color管理はだいぶんラクになった。ちなみに木に塗ると、塗った分の約2倍のColorが得られるようなので一度にたくさん塗った方が得なようだ。

Colorを得て、消費する流れは作業的になってきたが、これを自給自足シミュレーターと割り切れば悪くない。トラックシミュレーターとか、解体業シミュレーターなどの変態シムと同様に、The Voidは生死をかけた自給自足生活を体験できるゲームなのだ。鉱山を掘ったり、野草を採取したり、生き物を捕まえたり、木を育てたりしながらColorを入手し、Colorをつけ狙うプレデターやブラザーと闘いつつ、隣町のシスターと親交を深めて生き延びる。考えようによっては第一次産業を再現しているように見えなくもない。

また、The Voidの設定が没入感の高い体験を生み出している。主人公はThe Voidにやってきた魂的な存在なので無言なのも仕方なく、人間の頃の記憶がなくても不思議ではない。これなら無言の没個性型主人公でも違和感がなく、自然だ。

しかし、主人公が無言とはいえ、シスターやブラザーとはColorを通じてコミュニケーションが取れるため、何もできないわけでもなく、プレイヤーが参加しているような気持ちにさせる。それにシスターやブラザーとの会話は一対一であり、複数の人物が会話しているのに自分がそれに参加できないような疎外感も与えない。意図的にやっているのか、無意識なのかは定かではないが、没個性型主人公としては正しい選択だ。これもひとえにThe Voidの特異な世界観だからこそできる芸当である。

シスターの中ではEliちゃんがお気に入り。媚を感じさせない、凛々しい感じが素敵だ。軍靴の音が聞こえてきそうな衣装も似合っている。しかし、精神世界ではマッパなのが残念なところ。どうせならColorを与える毎に一枚ずつ脱いでいくような脱衣的要素が欲しい・・・と思ったが、そうすると別ゲーになり、レーティング(意外にもPegi12)が上がりそうなので心の中に秘めておくとしよう。ちなみに好感度を4にするとジェリコの壁が消え、完全にマッパになるが、初めからマッパに近いのであんまりありがたみはない。

ブラザーはそれぞれ戦法が異なるが、こちらはColorをぶつけるだけなので、大量にColorを得られるようになってくるとパワーゲームになってしまい、単調な感が否めない。進行の自由度が高く、ランダム性の強い内容なので冒険できないのは理解できるのだが・・・。ただし、前作のPathologicよりかはよっぽどゲームらしくなっており、Griphを使った魔法戦というのも一風変わっている。でも、もう一捻り欲しかったかなぁ。

コメント

  1. The Voidは序盤ですら時間制限があり、どうにもシビア過ぎる印象で、定価で購入したくせに積んでました。前衛的な要素に惹かれてはいるのですが、カラーのくだりもよく分からずじまいで…。こうやって紹介して頂くと、実によく理解できます。再度挑戦してみようかな、という気になりました。

  2. 私も発売直後にパッケージ版を購入したものの、とっつきづらそうで今まで放置していました。
    やり始めるとそれほど複雑ではなかったのが幸いでしたね。
     
    序盤は苦しい戦いが続きますが、すべてのチャンバーへアクセスできるようになるとカラーが余ってくるので簡単になってきますよ。
    なので、はじめはシスターの親密度を2にするのを優先した方が良さそうです。
     
    個人的にかなり気に入っていて(特に環境音やBGMが)、まとめページを作ったりしていたのですが、英二鹿さんに褒められて嬉しいのでちょっぴり公開します。
    まだクリアしていないので中途半端な出来で申し訳ないですが。
    人によってはネタバレに感じるような内容かもしれませんで注意して下さい。
    http://fpsunknown.com/thevoid/thevoid.html

  3. 木に塗る分はすべて無駄になります。ドナーグリフを描くときに画面左下のゲージが満杯になるよう注意するだけでいいようです。それと、シスターに塗る分も無駄になるようです。ご存じでしたらごめんなさい。

  4. 木に塗る=ドナーグリフで木にカラーを与えるという意味で書いています。
    攻略ページの方は誤解を招かないように追記しときますね。

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