Mass Effect 2 – いきなりクライマックス(1)

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宇宙の救世主気分が味わえるスペースオペラRPGの続編。全宇宙を恐怖に陥れた侵略者を見事に退治したシェパード一行。しかし、その後消息を絶った船の調査中に何者かに襲撃され、ノルマンディ号は全壊。乗組員は命からがら脱出に成功するものの、シェパードは宇宙に取り残され、命を落とした。

それから二年後。シェパードは再び意識を取り戻す。本当ならあの事故で死んでいたはずだったが、長い年月をかけて瀕死の身体に修復を試みた結果、蘇生したのだった。彼を復活させたのは過激派テロ組織サーベラス(ケルベロス)。

かつてシェパードと敵対していた彼らは再び訪れようとしている人類の危機をいち早く察知し、シェパードに白羽の矢を立てたのだった。シェパードは気乗りしないものの、人類を救うため、仲間を集める旅に出る。

しょっぱなから、いきなりクライマックス的な展開を迎え、物語へ引きずり込んでくれる。足の悪いジョーカー(パイロット)を助けに向かい、説得するシーンは燃えたよ。物語は前作から続いているため、ストーリーを100%楽しみたいなら前作を先にプレイしておいた方が良さそうだ。

イントロが終わったら主人公を作成。前作のセーブデータが残っているなら、引継ぎが可能とのこと。残念ながら私はセーブデータを無くしたため、新規で作成することにした。ここで決められるのは名前、顔、生い立ち、クラスだ。

顔は前作よりもバリエーションが増えている。デフォの顔も好きなのだが、やはり自分で作った方が愛着が湧くため、エディットすることにした。クラスは前作と同じく、超能力戦士タイプのヴァンガードに決定。

ゲームプレイは前作と同じくTPS。ただし、今回は遮蔽物を乗り越えられ、弾丸が有限になり、仲間へ個別に命令を出したり、体力ゲージがなくなって自動回復方式になったなどの変化がある。遮蔽物を乗り越えられるようになったことで、いちいち物を迂回して移動する必要がなくなったし、銃はオーバーヒートしなくなったので流れが途切れない。仲間への命令が改善され、連携するのも容易になった。

戦闘のテンポは前作よりもスピーディーになり、アクション性が強化。動作がもっさりしていた前作に比べて軽快になり、小気味良いアクションが楽しめる。


ちょっと気になった点はカバーの誤動作だ。ダッシュとカバーが同じキー(スペースキー)になっているため、ダッシュ中に意図せずカバーをしてしまうことが何度かあった。それ以外は良好で、トップクラスのカバーシューターと肩を並べられる出来といっていい。なんだかんだ言ってBiowareはリアルタイムタクティクス系RPG専門のイメージが根強いのだが、ここまで洗練されたアクションに仕上ているのは驚きだ。

そして、インベントリーがなくなり、アイテム・装備品・スキルが簡略化され、全体的にシステムがシンプルになっている。個人的にはRPG的な冗長さや混雑さが好きだったので、スキルが少なくなったことや武器MODがなくなったのが残念。

会話システムは引き続きStar Wars: Knights of the Old RepublicやMass Effectタイプのものが採用されている。Alpha Protocolと異なり、こっちは選択肢に制限時間がないため、じっくり考えて選べるし、言葉尻の字幕が残るので理解しやすい。また、会話中に簡単なQTE(クイックタイムイベント)が入ることがあり、アイコンが表示されている時にクリックすると行動が起こせる。従来の会話の選択肢+とっさの行動(QTE)が今回のウリの一つになっているようだ。

相変わらずグラフィックのレベルは高い。人間のフェイシャルアニメーションはもう一歩といったところだろうか。しかし、総じてエイリアンの造形はオリジナリティが高く、アニメーションも素晴らしい。Mass Effectシリーズは人間よりも人外の方が魅力的。私の一番お気に入りのレックス(ずんぐりむっくり体型の恐竜さん)は今回も登場するのだろうか。

前作では全身スーツぽかったアーマーは今回はちゃんとアーマーらしくなっていてカッコいい。アーマーはロッカーで変更可能。カラーリング、ヘルメットの有無、アーマーの見た目を細かくカスタマイズできるようになっている。

序盤のイベントが終わると、いくつもミッションが現れ、どれから挑戦するかは自由に選べる。まず、仲間を増やした方がいいとアドバイスされるが、無視して他のミッションからやってもいい。前作よりもミッション選択に縛りが少なく、自由度が高い。

序盤のミッションで愛しのタリさんと出会ったが、種族と組織のいざこざがあり、仲間には加えられなかった。タリさんは相変わらず「ミステリアスかわいい」が、大人の試験が終わり、シェパードが眠っていた二年間に色々あったせいなのか、なんだか垢抜けた感じがした。

その後、科学者のモーディンを仲間に加えるため、惑星オメガに向かう。モーディンはひょろっとしたエイリアンだった。彼の口調は1.5倍速で早回ししたような感じで、字幕が流れるのが早い。理屈っぽく一気に話す様はいかにも科学者らしいといえるかもしれない。

ここではブラッドパックという派閥と戦うことになる。ミッションの道のりはほぼ一本道。たまに金庫や宝箱が置いてあり、ハッキングのミニゲームに成功すると中身を獲得できる。ちなみに今作ではハッキングスキルは必要ないようだ。

システムの細かい部分で変化がいくつかあるが、核の部分は前作と同様。隊長になり、仲間と協力して敵と戦ったり、宇宙を冒険したり、エイリアンと交流や交渉をするのが好きなら、今回も楽しめそう。アクション性を重視する人は前作よりも今作の方が合うかもしれない。

コメント

  1. 日本語版なんで出ないの!日本語版出ろよ!いや出してください、お願いします。

  2. XBOXなら日本語版出るかもしれませんけど、前作がアレ(二年後くらい?)でしたから、今回もそーとー時間かかりそうですね。
    文字量が多いのに加えて、日本人に馴染みにくいスペースオペラですから、消極的なのかもしれません。

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