No Man’s Sky – Unrealな世界がそこにはあった(1)

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作業げーだが止め時が見つからないくらい熱中できる。悪い評判が多く、それほど期待していなかったのだが半額だったのでとりあえず購入したら寝食を忘れるほどにダラダラとプレイしてしまって困っている。

スペースコンバットシムや惑星間交易、宇宙空間での採掘に関してはEgosoftのXシリーズの方がよくできている。ただ、このゲームには惑星に降り立ち、探索できるという強みがある。

できることのバリエーションはそれほど深みがあるとは言えない。惑星を飛んで地上を探索して資源を収集し、スーツのアップグレードやクラフトをしたり、動物や植物をスキャンしてミッションをこなし、溜まったお金で武器や船を買う。基本的にはその繰り返しだ。3時間もやれば概ねパターンは見えてくる。何京あるという惑星だって色合いと温度が異なるだけで劇的な体験の違いがあるとは言えない。

しかし、探索して資源やお金を貯めたり、ミッションをちまちまとこなしていく繰り替えしのプレイにストレスが少なく、美しい色合いの景観は多少の新鮮味を与え、ダラダラとプレイを続けさせる動機になっている。第一に世界観が好みというのもあるのだろう。言語の通じない異星人、ドギツイ色合いの惑星におかしな造形の動物たち。船で惑星から飛び立ち、ロードを挟まずに別の惑星へ移動できるシームレスさに心をくすぐられる物がある。

その世界観が好みか否かはオープンワールドゲームにとって重要だ。自分の好みではない世界を探索することは苦痛でしかない。私はギャング映画や現代アメリカ文化が好みではないのでGTA4以降のシリーズの探索は面白みを感じない。私にとってGTAは車奪って、人殴って、警官と戦って、単調なミッションにすぐに飽きて止めるゲームでしかない。

だが、このゲームの雰囲気、スペースオペラやSFの臭いがドンピシャでぼっーと漂っているだけで心地が良い。GTAやアサシンクリードが現実の模写、動物に例えるなら犬や猫を描くものだとすれば、本作が描くのは深海魚である。ヘンテコに進化した生物、現実には存在しえない世界が広がり、そこに惹きつけられる。

それにミッション、クラフト、資源収集、探索、アップグレードとやることはたくさんある。それが類型的で作業だったとしてもアサシンクリード、セインツロウ、GTAよりもアイテム収集や数値上げの面白さはある。次はあれやろう、これやろうと思ってたら次から次へとやるべきことが増えて終わりが見つからないというわけだ。

物語は記憶喪失の主人公が知らないところからメッセージを受け取り、それに従って銀河の中心や謎に迫るというものである。自由な探索が重視されており、演出は抑え目で物語は薄味だ。選ばれし者の物語ではなく、どこにでもいる一人の宇宙人の物語なのである。

No Man’s Skyというわりに色んな種族がそこらにいて、その地の主のようにふるまっているのは少し首をかしげる部分だ。利便性を考えれば惑星には必ず交易所があって、星域にはステーションが用意されていた方がいいだろう。しかし、それがマップの特色を大きく損ねており、テンプレート感を高めている。宇宙ステーションは種族が異なれどどれも同じ見た目で宇宙人の配置も全部同じ。人が寄り付かないような星域があってもよかったかもしれないとは思う。自動生成で何京も惑星があるからランダムな要素を大きくすることができなかったと思われるし、そこは理解ができるものだが…。

手放しでほめられない部分は多いし、完成度が高いとは言い難い。しかし、スペースオペラや惑星探索と聞いて胸が躍る人なら楽しめるだろうと思う。3000円という価格なら十分有りな内容だ。ただ、FPS/TPSで地上で戦ったり、船で宇宙戦もできるものの地上ではセンチネルという警備ロボット以外に脅威はいないし、人型の宇宙人と戦うこともない。ドッグファイトも本格的なスペースコンバットシムに比べると劣るので戦闘重視の人は向かないだろう。

ちなみにマルチプレイは最大16人で行える。みんなでオフ会やろうや。

コメント

  1. ほんでーまぁイオンシネマ星系で救難信号を出した後に行ったんですけども。
    ほんでーかれこれまぁ2万年くらい、えー待ったんですけども救助は誰一人来ませんでした。
    誰一人来ることなかったですぅ。残念ながら、はい。

  2. 救助者0人。
    せっかく助けに行ってもあんなのがいたら黙って引き返しそう。
    遠くでなにやるかを見ていたい。
    ステーションにぶつかって死んでそう。

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