Might and Magic IX: Writ of Fate – リアリズムと効率化の空隙(2)

M&M IXはフルポリゴン化の他にも色々変更点がある。IXをプレイしていく上で感じた不満と訓練システムについてだらだらと綴ってみたい。

フィールドと街の分離。VI~VIIIはフィールドの中に街が存在した。一方、IXではフィールドと街の行き来の度にロードを挟まなければならない。これはゲームのテンポを落とすと同時に、これまでのシリーズに存在する殺伐とした生活感を殺してしまっている。

VI~VIIIでは街へ敵が攻めてきて、住民が殺戮されることもよくあった。しかし、IXではNPCや敵は街とフィールドを行き来できないため、そのような無差別殺人は起こらないようになっている。

MM8はリザードマンがお友達

リアリティの面で考えるとVI~VIIIの方が理想的だろう。実際にRPGの世界が存在するとしたら、敵が街に乱入して市民を襲うこともあるはずだ。私が後期M&Mを最高のRPGと評するのはこういったリアリズムによるところが大きい。

それまで私がプレイしてきたRPGは「敵は街に乱入できないし、市民は絶対に死なない」という暗黙のルールが敷かれ、いくら世界が危機的な状況でも市民はのほほんと機械的に生活しているものだった。RPGとはそういうものだと思っていた。今考えるととても歪だと思う。

しかし、その常識を崩してくれたのがM&M VIIである。「ここはアリアハンの村ですよ」とか「あそこの鍛冶屋はケチでいけすかない」とか言っていた市民Aが次の日には敵にブチ殺され、その死体から金品を漁る私。初めてその光景を目の当たりにした時は目からビームというか、センスオブワンダーというか、姉、ちゃんとしようよっ!だったのである。

人に歴史ありのごとく、NPCそれぞれに歴史があるのがより効果的だった。NPCとお話が出来て、そのNPCがどういう人だったのかを知っているからこそプレイヤーは生死を身近に実感できる。これは現実でも同じで身も知らない人が死んだニュースを聞いても何も感じないが、知人が死んだニュースを聞いたら何か感じるのと同じ。たとえばGTA3のNPCはただの飾りのような機械的存在で死のうが死ぬまいが別に何も感じないし、生活感や仮想的な世界としての魅力も一切感じない。

みんなお話に熱心

また、VI~VIIIのスキルトレーナーは家の中に居て、街の中をうろつくことはなかった。これには理由が二つあって、一つはトレーナーが殺されてしまうこと、もう一つはプレイヤーがトレーナーを探す手間を減少させることである。

一つ目の理由のトレーナー殺害問題。これはトレーナーが一般市民と同様に街の中を歩いていたら敵に殺されてしまい、プレイヤーが訓練を受けられなくなる問題を解消している。

二つ目の理由の手間の減少。トレーナーが街の中をうろうろしているとプレイヤーがいちいち探す手間が増えるため、トレーナーを家の中に引き篭もらせている。

レベルアップにも訓練が必要

だが、IXではトレーナーが街の中を一般市民と同様にうろつくように変更されている。それに加えて、各NPCは生活ルーチンが組み込まれており、酒場へ行ったり、店の中に入ったりして、勝手に移動してしまうため、いちいち探す手間が増えてしまっているのだ。「あそこに剣のトレーナーが居たはず」と思って、そこに行ってみると居なくて、実際は店の中に入っていることもしばしば見かける。

リアリティの面で考えるとIXの方が理想的だが、ゲーム的な効率の面ではVI~VIIIの方が向いている。どちらかが優れているとは断言しにくいが、個人的にはM&Mの訓練システム自体に問題があるんじゃないかと思う。

知らない人に説明していくと、M&Mのスキルランクは修練者から始まり、熟練者→達人→神位の順にランクがある。一定のスキルに達したら各トレーナーに訓練してもらってランクアップできる方式になっている。

各スキルトレーナーに訓練してもらうのが曲者で、いちいちトレーナーのところへ行くのが面倒。おまけにトレーナーは色んなところへ散らばっているし、同じ場所に居ないしで探すのも大変なわけだ。IXの訓練は余計な作業を増やしているだけで必要性を感じない。トレーナーは街の中に居るからレベルが低くても到達可能だし、ゲームバランスの調整役にもなってない。

トレーナー探しが面倒だよ

蛇足だが、空気椅子耐久レースが開催されていたので画像を載せておく。

頑張れ電気椅子

空気椅子に挑戦中の人。後ろのマダムは「あら、この人なにやってるのかしら?」と不審な目つき。

脚の筋肉が死ぬ

腕を広げて空気椅子。これは腕を前に出している状態よりも辛い。

怖いよー

次に天井の暗殺者。「シャンデリアに偽装する二刀流暗殺者スパイダーマ」

逃げてー

王様、逃げてー。

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『Might and Magic IX: Writ of Fate – リアリズムと効率化の空隙(2)』へのコメント

  1. 名前:UnKnown 投稿日:2009/11/17(火) 03:53:46 ID:0b1940d88

    M&M以外のRPGの歪なシステムについて言及したかっただけで、
    目からビームとかセンスオブワンダーとか姉、ちゃんとしようよっ!が言いたいわけじゃないんですぉぉぉぉおおお!
    そういうのも挟んでおかないと疲れるでしょう?
    ちなみに2は普通の紙芝居形式でしたが、使い回しをうまく利用している省エネ仕様だと思いました。
    とことで!

  2. 名前:mochi 投稿日:2009/11/16(月) 04:25:55 ID:8eb779522

    姉、ちゃんとしようよっ!いいたいだけだろw
    ちなみに1のシステムが好きでした

  3. 名前:UnKnown 投稿日:2009/11/15(日) 21:53:35 ID:ee4843f21

    うちの地方では脚に電気が走ったような痺れがくることから電気椅子と呼ばれていました。
    というのは嘘で修正しておきます。

  4. 名前:  投稿日:2009/11/15(日) 21:32:50 ID:e9f828e2b

    電気椅子ではなく空気椅子では